エンジニアになりたいけれど実務経験がない。そんなあなたが気になるのは、基本情報技術者試験の資格がどれくらい転職に役立つかということではないでしょうか。実は、この資格は未経験からのエンジニア転職において、思っている以上に強力な武器になります。ただし、資格だけでは十分ではないのも事実です。今回は、基本情報技術者試験が転職にどう影響するのか、そして未経験でも応募できる求人の見つけ方まで、詳しく解説していきます。
基本情報技術者試験とは?エンジニア転職への影響を知ろう
基本情報技術者試験は、IT業界の登竜門とも呼ばれる国家資格です。毎年5万人から10万人もの人が受験する人気の資格で、合格率は平均27%となっています。ただし、2023年からCBT方式に変更されてからは合格率が43%まで上がっており、以前よりも取得しやすくなったといえるでしょう。
この試験は、ITエンジニアとして必要な基礎知識を幅広く問う内容になっています。プログラミングやシステム設計だけでなく、経営やマネジメントに関する知識まで含まれているため、IT業界で働く上での土台となる知識を身につけることができます。
転職市場での評価について気になるところですが、基本情報技術者試験は確実に一定の評価を受けています。特に大手企業では、応募条件に記載される傾向が高く、資格を持っていないと書類選考で落とされてしまう企業も少なくありません。また、入社後も資格手当を支給している企業が多く、年収アップにもつながる可能性があります。
基本情報技術者試験の概要と難易度
基本情報技術者試験は、科目Aと科目Bの2つに分かれています。科目Aは90分で60問の多肢選択式、科目Bは100分で20問の多肢選択式となっており、両方とも同じ日に連続して受験する必要があります。
試験の難易度は、情報処理推進機構によってレベル2に分類されています。これはITパスポート試験の上位にあたり、応用情報技術者試験の下位に位置する資格です。IT初心者にとっては決して簡単ではありませんが、しっかりと勉強すれば合格できるレベルといえるでしょう。
受験料は7,500円で、年間を通して随時受験が可能です。CBT方式のため、全国の試験会場でコンピュータを使って受験します。受験資格に制限はないため、学歴や経験に関係なく誰でもチャレンジできます。
IT業界での資格の位置づけ
IT業界において、基本情報技術者試験は「基礎的な知識を持っている証明」として位置づけられています。実務経験がない人にとって、この資格は自分のITスキルを客観的に示す重要な指標となります。
企業側から見ると、未経験者を採用する際のリスクを軽減する材料として活用されています。資格を持っているということは、少なくともIT分野に対する基本的な理解があり、学習意欲も高いと判断されるからです。
ただし、実務経験者と比較すると、資格だけでは限界があることも理解しておく必要があります。多くの企業では「資格よりも実務経験を重視する」という傾向があり、資格は入り口に過ぎないという認識を持つことが大切です。
転職市場での評価の実情
転職市場における基本情報技術者試験の評価は、企業の規模や業界によって大きく異なります。大手企業やSIer企業では高く評価される傾向がある一方で、スタートアップやWeb系企業では実際のスキルや成果物を重視する傾向があります。
求人サイトで「基本情報技術者」をキーワードに検索すると、198件の求人がヒットし、平均年収は674万円となっています。未経験者歓迎の求人でも平均年収は617万円と、一般的な未経験者の年収よりも高い水準を維持しています。
しかし、資格を持っているだけで高年収が約束されるわけではありません。未経験エンジニア全体の平均年収は402万円程度で、20代では369万円、30代では421万円が相場となっています。資格は年収アップの要因の一つですが、実務経験やスキルレベルの方が大きな影響を与えることを理解しておきましょう。
基本情報技術者試験がエンジニア転職に有利な理由
基本情報技術者試験が転職に有利に働く理由は、単に知識を証明するだけではありません。この資格が持つ意味や、企業側の採用における考え方を理解することで、より効果的に活用できるようになります。
基礎知識の証明になる
基本情報技術者試験に合格することで、ITエンジニアとして必要な基礎知識を体系的に習得していることを証明できます。試験範囲は非常に幅広く、プログラミングやシステム設計から、データベース、ネットワーク、情報セキュリティまで、IT業界で働く上で欠かせない知識が網羅されています。
特に未経験者にとって重要なのは、この資格が「ITの全体像を理解している」ことの証明になる点です。実務経験がない状態では、自分がどの程度の知識を持っているかを客観的に示すのは困難です。しかし、国家資格である基本情報技術者試験に合格していれば、一定レベル以上の知識を持っていることを誰にでもわかりやすく伝えることができます。
また、試験勉強を通じて身につく論理的思考力も、エンジニアとして働く上で重要なスキルです。アルゴリズムやプログラミングの問題を解くことで、問題解決能力や分析力も向上します。これらのスキルは実務でも直接活用できるため、採用担当者からも高く評価されます。
学習意欲をアピールできる
基本情報技術者試験に合格するためには、相当な学習時間と努力が必要です。合格率が27%という数字が示すように、決して簡単な試験ではありません。そのため、この資格を持っていることは、高い学習意欲と継続力を持っていることの証明にもなります。
IT業界は技術の進歩が非常に速く、常に新しい知識やスキルを学び続ける必要があります。そのような環境で働くエンジニアにとって、学習意欲は最も重要な資質の一つです。基本情報技術者試験に合格していることで、「この人は新しいことを学ぶ意欲と能力がある」と判断されやすくなります。
特に未経験者の場合、実務経験がない分、ポテンシャルで評価されることが多くなります。学習意欲の高さは、将来的な成長可能性を示す重要な指標として、多くの企業で重視されています。資格取得の過程で身につけた学習習慣や自己管理能力も、エンジニアとして働く上で大きなアドバンテージとなるでしょう。
書類選考で目に留まりやすくなる
転職活動において、書類選考は最初の関門です。特に人気の高いIT企業では、多数の応募者の中から候補者を絞り込む必要があり、資格の有無が選考の重要な判断材料となることがあります。
基本情報技術者試験は国家資格であり、IT業界では広く認知されています。履歴書に記載されていれば、採用担当者の目に留まりやすく、他の応募者との差別化を図ることができます。特に大手企業では、応募条件として基本情報技術者試験の合格を求めるケースも多く、資格を持っていないと応募すらできない場合もあります。
また、資格を持っていることで、面接での話題作りにもつながります。なぜこの資格を取得しようと思ったのか、勉強過程で何を学んだのかなど、具体的なエピソードを交えて自己PRすることができます。これにより、単なる知識の証明を超えて、人柄や意欲をアピールする材料としても活用できるのです。
実務未経験でも応募できる求人の見つけ方
実務未経験からエンジニアを目指す場合、求人の見つけ方が成功の鍵を握ります。適切な求人サイトや転職サービスを活用することで、未経験者でも応募しやすい企業を効率的に見つけることができます。
未経験歓迎の求人が多い職種
IT業界の中でも、未経験者を積極的に採用している職種があります。これらの職種を理解することで、転職活動の方向性を定めやすくなります。
プログラマー
プログラマーは、未経験者にとって最も入りやすい職種の一つです。多くの企業で研修制度が充実しており、基礎から丁寧に教えてもらえる環境が整っています。基本情報技術者試験で学んだプログラミングの基礎知識が直接活かせる職種でもあります。
プログラマーの求人では、特定のプログラミング言語の経験よりも、論理的思考力や学習意欲を重視する企業が多くなっています。基本情報技術者試験に合格していることで、プログラミングの基本的な考え方を理解していることをアピールできます。
初年度の年収は300万円から500万円程度が相場ですが、スキルアップに応じて年収も上がっていきます。将来的にはシステムエンジニアやプロジェクトリーダーへのキャリアアップも期待できる職種です。
システムエンジニア
システムエンジニアも未経験者の採用が活発な職種です。顧客の要求を聞き取り、システムの設計や開発を行う仕事で、技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力も重要になります。
基本情報技術者試験で学ぶシステム開発の知識や、マネジメントに関する知識が直接活用できる職種です。特に大手SIer企業では、新卒や第二新卒の採用において、基本情報技術者試験の合格を重視する傾向があります。
システムエンジニアの平均年収は431万円となっており、プログラマーよりもやや高い水準です。顧客との折衝や要件定義など、より上流工程に関わることができるため、やりがいも大きい職種といえるでしょう。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークなどのITインフラを構築・運用する職種です。未経験者向けの研修制度が充実している企業が多く、基礎から丁寧に教えてもらえる環境があります。
基本情報技術者試験で学ぶネットワークやデータベースの知識が活かせる分野です。特に、システムの安定稼働を支える重要な役割を担うため、責任感のある仕事を求める人に向いています。
インフラエンジニアの需要は高く、クラウド技術の普及により、さらに成長が期待される分野です。未経験からでも、しっかりとした研修を受けることで、短期間で戦力として活躍できるようになります。
求人サイトでの効果的な検索方法
未経験者向けの求人を効率的に見つけるためには、適切な求人サイトを選び、効果的な検索方法を知ることが重要です。
IT業界に特化した求人サイトとして「Green」が特におすすめです。IT・Web業界の求人が豊富で、キーワード欄に「未経験可」と入力することで、実務未経験可やポテンシャル採用の求人を見つけることができます。大手の転職サイトよりも、IT業界に特化したサイトの方が、質の高い求人に出会える可能性が高くなります。
また、「Wantedly」も未経験者にとって有効なプラットフォームです。シゴトの検索条件欄に「未経験可」と入力すると、Web開発やインフラなど幅広い分野の求人が見つかります。Wantedlyの特徴は、企業からのスカウト機能があることです。プロフィールを充実させることで、企業側からアプローチを受ける可能性があります。
検索する際のコツは、「未経験歓迎」「研修制度充実」「第二新卒歓迎」などのキーワードを組み合わせることです。また、「基本情報技術者」というキーワードも併用することで、資格を評価してくれる企業の求人を見つけやすくなります。
転職エージェントの活用術
未経験からのエンジニア転職では、転職エージェントの活用が非常に効果的です。特にIT業界に特化したエージェントを利用することで、業界の動向や求人の詳細情報を得ることができます。
IT未経験者におすすめの転職エージェントとして、「ユニゾンキャリア」があります。20代限定で完全未経験からITエンジニアを目指せるサービスを提供しており、ブラック企業を避けたい方に特におすすめです。また、「Green」はスカウト型のサービスも提供しており、IT業界・職種未経験向けのポテンシャル求人が充実しています。
転職エージェントを利用する際は、複数のサービスに登録することをおすすめします。それぞれのエージェントが持つ求人情報や強みが異なるため、より多くの選択肢を得ることができます。また、基本情報技術者試験に合格していることを必ず伝え、どのような企業や職種に向いているかアドバイスを求めましょう。
エージェントとの面談では、転職の目的や希望条件を明確に伝えることが重要です。未経験であることを隠さず、どのような環境で成長したいかを具体的に相談することで、より適切な求人を紹介してもらえるでしょう。
基本情報技術者試験合格者が狙うべき企業の特徴
基本情報技術者試験に合格した未経験者が転職を成功させるためには、適切な企業を選ぶことが重要です。資格を評価してくれる企業の特徴を理解し、戦略的に転職活動を進めましょう。
教育制度が充実している会社
未経験からエンジニアになる場合、入社後の教育制度が充実している企業を選ぶことが成功の鍵となります。特に大手IT企業やSIer企業では、新人教育プログラムが体系的に整備されており、基本情報技術者試験で学んだ知識を実務に活かすためのサポートが充実しています。
教育制度が充実している企業の特徴として、研修期間の長さが挙げられます。1ヶ月から3ヶ月程度の研修期間を設けている企業では、ビジネスマナーからIT基礎、実際のプログラミングまで幅広く学ぶことができます。また、メンター制度やOJT(On-the-Job Training)が整備されている企業では、実務を通じて着実にスキルアップできる環境があります。
さらに、継続的な学習支援を行っている企業も狙い目です。資格取得支援制度や社内勉強会、外部研修への参加支援など、入社後も成長し続けられる環境を提供している企業では、基本情報技術者試験合格者の学習意欲を高く評価してもらえる可能性があります。
資格取得を評価する企業文化
基本情報技術者試験の価値を正しく理解し、評価してくれる企業を見つけることが重要です。このような企業では、資格取得を人事評価に反映させる制度があり、昇進や昇給の際に資格が考慮されます。
資格を評価する企業の見分け方として、求人票に「基本情報技術者試験歓迎」「資格手当あり」などの記載があるかチェックしましょう。また、企業のWebサイトで人材育成方針や評価制度について調べることで、資格をどの程度重視しているかを判断できます。
特に、情報処理推進機構(IPA)のスキル標準を参考にした人事制度を導入している企業では、基本情報技術者試験が適切に評価される傾向があります。これらの企業では、資格取得が単なる知識の証明ではなく、キャリアアップの重要なステップとして位置づけられています。
未経験者の受け入れ実績がある会社
未経験者の採用実績が豊富な企業を選ぶことで、転職成功の確率を高めることができます。これらの企業では、未経験者を戦力化するためのノウハウが蓄積されており、効果的な教育プログラムや支援体制が整備されています。
未経験者の受け入れ実績を確認する方法として、企業の採用ページや転職サイトの情報をチェックしましょう。「未経験入社98%」「前職はスマホ販売やカフェ店員など様々」といった記載がある企業では、多様なバックグラウンドを持つ人材を積極的に採用していることがわかります。
また、社員インタビューや体験談が掲載されている企業では、実際の転職体験や成長過程を知ることができます。これらの情報から、自分と似たような経歴の人がどのように成長しているかを参考にすることで、入社後のイメージを具体的に描くことができるでしょう。
転職活動で基本情報技術者試験をアピールする方法
基本情報技術者試験に合格していても、その価値を適切にアピールできなければ転職活動で活かすことはできません。効果的なアピール方法を身につけることで、資格の価値を最大限に引き出しましょう。
履歴書・職務経歴書での書き方
履歴書や職務経歴書で基本情報技術者試験をアピールする際は、単に資格名を記載するだけでは不十分です。資格取得の背景や、そこで得た知識をどのように活用できるかを具体的に説明することが重要です。
資格欄には合格年月日と正式名称を記載し、自己PR欄では取得に至った経緯を詳しく説明しましょう。例えば、「ITエンジニアとしてのキャリアを目指すため、基本情報技術者試験に挑戦し、6ヶ月間の学習を経て合格しました。試験勉強を通じて、アルゴリズムやデータ構造に関する知識を習得し、効率的なシステム設計の基礎を身につけることができました」といった具体的な表現が効果的です。
また、試験勉強で使用した参考書や学習方法についても触れることで、学習に対する真剣な取り組みをアピールできます。特に、実際にプログラムを書いて動作確認を行ったり、模擬試験で高得点を取ったりした経験があれば、それも含めて記載しましょう。
面接での効果的な伝え方
面接では、基本情報技術者試験の合格体験を通じて、自分の人柄や能力をアピールすることが重要です。単に「合格しました」と伝えるのではなく、なぜ挑戦したのか、どのような困難があったのか、それをどう乗り越えたのかといったストーリーを語ることで、印象に残る自己PRができます。
面接官が知りたいのは、資格を持っていることよりも、その人がどのような考え方や行動力を持っているかです。例えば、「プログラミング未経験でしたが、アルゴリズムの問題でつまずいた際、諦めずに基礎から学び直し、最終的に理解できるようになりました。この経験から、困難な課題に直面しても粘り強く取り組む重要性を学びました」といった具体的なエピソードが効果的です。
また、試験で学んだ知識を実務でどのように活かしたいかについても具体的に説明しましょう。「データベース設計の基礎知識を活かして、効率的なシステム開発に貢献したい」「セキュリティに関する知識を活用して、安全なシステム構築に取り組みたい」など、入社後のビジョンを明確に伝えることが大切です。
学習過程で身につけたスキルの説明方法
基本情報技術者試験の学習過程で身につけたスキルは、資格そのものと同じくらい価値があります。これらのスキルを適切に説明することで、未経験者でも即戦力として期待される人材であることをアピールできます。
論理的思考力については、アルゴリズムの問題を解く過程で培った問題分析能力や解決手順の組み立て方について説明しましょう。「複雑な問題を小さな要素に分解し、段階的に解決していく手法を身につけました」といった表現で、実務でも活用できるスキルであることを伝えられます。
また、自己学習能力についても重要なアピールポイントです。「試験範囲が広範囲にわたるため、効率的な学習計画を立て、継続的に勉強を続ける習慣を身につけました」「理解が困難な分野については、複数の参考書や動画教材を活用して、多角的にアプローチする方法を学びました」など、学習方法そのものが実務でも活かせることを説明しましょう。
基本情報技術者試験だけでは足りない場合の対策
基本情報技術者試験は確かに有効な資格ですが、現在の転職市場では資格だけでは十分でない場合があります。より競争力を高めるための追加的な取り組みについて考えてみましょう。
プログラミングスキルの習得
基本情報技術者試験はプログラミングの基礎知識を問いますが、実際にコードを書く能力までは十分に証明できません。そのため、実際のプログラミングスキルを身につけることが重要になります。
人気の高いプログラミング言語として、Java、Python、JavaScript、PHPなどがあります。これらの中から1つか2つを選んで、実際にプログラムを書けるレベルまでスキルを向上させましょう。オンライン学習プラットフォームやプログラミングスクールを活用することで、効率的にスキルアップできます。
プログラミングスキルの習得では、単に文法を覚えるだけでなく、実際に動くアプリケーションを作ることが重要です。簡単なWebアプリケーションやスマートフォンアプリを作成することで、開発の全体的な流れを理解し、実務に近い経験を積むことができます。
ポートフォリオの作成
未経験者にとって、ポートフォリオは実力を示す最も効果的な手段です。基本情報技術者試験で学んだ知識を活かして、実際に動作するシステムやアプリケーションを作成し、それをポートフォリオとして整理しましょう。
ポートフォリオに含めるべき要素として、プロジェクトの概要、使用した技術、開発期間、苦労した点と解決方法などがあります。また、ソースコードをGitHubで公開することで、コードの品質や開発スタイルを評価してもらうことができます。
ポートフォリオの内容は、応募する企業や職種に合わせてカスタマイズすることが重要です。Webアプリケーション開発を希望する場合は、HTML、CSS、JavaScriptを使ったフロントエンドとサーバーサイドの両方を含むアプリケーションを作成しましょう。データベースを活用した機能も含めることで、より実践的なスキルをアピールできます。
実践的な経験を積む方法
理論的な知識だけでなく、実践的な経験を積むことで、より説得力のある転職活動ができるようになります。未経験者でも参加できる実践的な活動がいくつかあります。
オープンソースプロジェクトへの参加は、実際の開発現場に近い経験を積む良い機会です。GitHubで公開されているプロジェクトの中から、自分のスキルレベルに合ったものを見つけて、バグ修正や機能追加に挑戦してみましょう。小さな貢献でも、実際のプロジェクトに参加した経験として評価されます。
また、ハッカソンやプログラミングコンテストへの参加も有効です。これらのイベントでは、限られた時間内でアプリケーションを開発する経験ができ、チームワークや問題解決能力を実践的に身につけることができます。結果が良くなくても、参加したこと自体が学習意欲の高さを示す材料となります。
年収や待遇の現実的な期待値
転職を考える際に気になるのが、実際にどの程度の年収や待遇を期待できるかということです。基本情報技術者試験合格者の現実的な相場を理解しておくことで、適切な転職戦略を立てることができます。
未経験エンジニアの初年度年収
未経験からエンジニアに転職した場合の初年度年収は、300万円から400万円程度が一般的です。月収に換算すると20万円から25万円程度となり、他業界と比較しても平均的な水準といえます。
ただし、企業規模や地域によって大きな差があることも理解しておく必要があります。首都圏の企業では月給26万円以上、地方都市では23万円から25万円程度が相場となっています。また、大手企業では初年度から400万円以上の年収を提示する場合もありますが、その分、求められるスキルレベルも高くなります。
年齢による違いも重要な要素です。20代の未経験エンジニアの平均年収は369万円ですが、30代では421万円と50万円以上の差があります。これは、社会人経験や他業界での経験が評価されるためです。基本情報技術者試験に合格していることで、これらの平均値よりもやや高い条件で転職できる可能性があります。
基本情報技術者試験合格者の相場
基本情報技術者試験に合格している未経験者の年収相場は、一般的な未経験者よりもやや高い水準になります。求人情報を分析すると、基本情報技術者資格を歓迎する求人の平均年収は617万円となっていますが、これは経験者も含んだ数字です。
未経験者に限定すると、基本情報技術者試験合格者の初年度年収は350万円から450万円程度が現実的な期待値といえるでしょう。資格手当を支給している企業では、月額5,000円から10,000円程度の手当が追加されることもあります。年間では6万円から12万円の収入アップにつながります。
また、昇進や昇給の際に資格が考慮される企業では、中長期的により大きな年収アップが期待できます。入社後2年から3年で年収500万円以上を目指すことも十分可能です。ただし、これには継続的なスキルアップと実務経験の積み重ねが必要になります。
将来的なキャリアアップの可能性
エンジニアとしてのキャリアは、経験とスキルに応じて大きく年収が向上する職種です。システムエンジニアの平均年収は431万円ですが、経験豊富なエンジニアでは600万円から800万円、さらに上級職では1,000万円以上の年収も珍しくありません。
基本情報技術者試験合格者は、その後の上位資格取得にも有利です。応用情報技術者試験、データベーススペシャリスト、ネットワークスペシャリストなどの高度情報処理技術者試験に合格することで、専門性を高め、より高い年収を目指すことができます。
また、技術的なスキルだけでなく、マネジメント能力を身につけることで、プロジェクトマネージャーやチームリーダーといった管理職へのキャリアパスも開けます。基本情報技術者試験で学んだマネジメント系の知識は、このようなキャリアアップの基礎となります。
転職成功のための具体的なステップ
基本情報技術者試験に合格したら、次は実際の転職活動を成功させるための具体的なステップを踏んでいきましょう。計画的に進めることで、効率的に理想の転職を実現できます。
転職活動のスケジュール作成
転職活動を成功させるためには、現実的なスケジュールを立てることが重要です。一般的に、未経験からのエンジニア転職では3ヶ月から6ヶ月程度の期間を見込んでおく必要があります。
最初の1ヶ月は情報収集と準備期間として活用しましょう。業界研究、企業研究、応募書類の作成、ポートフォリオの準備などを行います。この期間中に、転職エージェントへの登録や求人サイトでの情報収集も並行して進めます。
2ヶ月目から4ヶ月目は実際の応募と選考の期間です。週に2社から3社程度のペースで応募し、面接の機会を確保していきます。この期間中も継続的にスキルアップを行い、面接での質問に備えて準備を重ねることが大切です。
最後の1ヶ月から2ヶ月は内定獲得と条件交渉の期間です。複数の内定を得られた場合は、条件を比較検討し、最も適した企業を選択します。現職がある場合は、退職手続きや引き継ぎの準備も並行して進める必要があります。
応募書類の準備
履歴書と職務経歴書は、転職活動の成功を左右する重要な書類です。基本情報技術者試験合格者として、資格の価値を最大限にアピールできる書類を作成しましょう。
履歴書では、資格欄に基本情報技術者試験の合格年月日を正確に記載します。志望動機欄では、なぜエンジニアを目指すのか、なぜその企業を選んだのかを具体的に説明します。基本情報技術者試験の学習経験と関連付けて、IT業界への意欲を示すことが効果的です。
職務経歴書では、これまでの職歴を整理し、エンジニアとして活かせるスキルや経験を強調します。営業経験があれば顧客とのコミュニケーション能力、事務経験があれば正確性や継続力など、IT業界でも評価される要素を見つけて記載しましょう。また、基本情報技術者試験の学習過程で身につけたスキルについても詳しく説明します。
面接対策のポイント
面接では、基本情報技術者試験の知識だけでなく、人柄や意欲も評価されます。技術的な質問への対策と併せて、コミュニケーション能力や学習意欲をアピールする準備をしましょう。
技術的な質問については、基本情報技術者試験の出題範囲を中心に復習しておきます。特に、データベース、ネットワーク、セキュリティ、プログラミングの基礎については、具体例を交えて説明できるようにしておきましょう。また、最新のIT技術トレンドについても基本的な知識を身につけておくことが重要です。
志望動機や自己PRでは、なぜエンジニアになりたいのか、どのような価値を提供できるのかを具体的に説明します。基本情報技術者試験の学習体験を通じて得た気づきや成長について語ることで、学習能力の高さをアピールできます。また、入社後の目標や将来のビジョンについても明確に伝えることで、長期的に活躍できる人材であることを印象づけられます。
まとめ
基本情報技術者試験は、未経験からエンジニア転職を目指す人にとって確実に有利に働く資格です。特に大手企業やSIer企業では高く評価され、書類選考を通過しやすくなります。ただし、資格だけでは十分ではなく、プログラミングスキルやポートフォリオの作成など、実践的な能力も併せて身につけることが重要です。転職活動では、資格取得の過程で得た学習意欲や論理的思考力をしっかりとアピールし、計画的に進めることで成功の可能性を高められるでしょう。現在のIT業界は人材不足により未経験者にもチャンスが広がっているため、基本情報技術者試験を足がかりに、理想のエンジニアキャリアを築いていきましょう。
























