男女平等参画社会は「男女が互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現」とあります(男女共同参画社会基本法参照)。
とはいえ職場では能力があるのに能力を発揮できず悩んでいる女性も多いようです。やっぱりまだまだ会社は男社会なのでしょうか?
男女平等参画型の会社が意外なところにありました。
その職場とはタクシー会社なのです。“タクシーは男の職場だ”として女性には敬遠されてきましたが最近は自分の能力次第で稼げる仕事だと周囲を気にせず、男性並みに稼ぎたいという女性がタクシードライバーへと転職しているのです。
全国ハイヤー・タクシー連合会が発表した「昨年2018年度の全国タクシー事業社およびタクシー車両数」によると、法人タクシー事業社はピークだった2005年の7,076社から6,231社から845社も減少しています。
個人タクシーも4万5000件から3万5000件と約12%減っています。全国のタクシードライバーに至ってはなんと38万人から28万人に減少。10万人も減少しているのです。この要因には団塊世代の高齢者が現役のドライバーを辞めたこともあり、また全体的に労働者人口の減少もそのひとつです。しかしながら都内の女性ドライバーに関してここ数年は増加傾向にあり、各タクシー会社も「女性ドライバー」採用に力を注いだ結果、都内のタクシー会社では2~3割程度の女性社員で構成される程になってきました。
そこで女性ドライバーの収入を調べたら…、入社2年目で月収60万円というドライバーもいるのには驚きでした。たまたまと言っていましたが平均で毎月45万ぐらいの収入はあるそうです。本当にそんなに稼げるの?と思うかも知れませんがそこが「能力」の違いなのです。
当然同じ時間働いて同じ時間の乗務しかできません。他業種のように残業などさせて貰えません。
歩合制が多いタクシードライバーという職業の特性上、どのくらい稼げるかは自分次第。まさに男女平等参画の職場ですね。
さて、彼女たちはどのようして稼げる能力を伸ばすのでしょうか。
“稼げるかどうかは自分の能力次第”
とタクシーへの魅力を感じている彼女たちに聞いてみました。
開口一番、
ココがポイント
“タクシーの仕事は男社会のもので、女性には稼げないなんてとんでもありません。自分の能力を信じて立ち向かえば自分のやる気や能力次第でどのようにでも変わる仕事です。一人でやる仕事ですので自分自身が売上を上げていくしか収入を上げる方法がありません。そのために様々な努力をして能力を磨いていくことが必須です”。
という答えが返ってきました。
そして更に能力の向上については頑張るだけでは伸ばせない。常に自分を評価すると同時に周囲の人の客観的な評価に触れる機会を増やし、自分の認知のゆがみを正しているのだそうです。
タクシー運転手の能力にもいろいろありますがその一つには常にお客様がいる場所を考えて動く、それ次第で売上の結果を大きく左右するため、判断能力・推測能力・そして効率よく行動する能力さえあれば高い賃金が見込める仕事のようです。
そういうと男勝りのバイタリティーあふれる女性ばかりかと思うと実は女性っぽい女性が多いのには驚きです。
“タクシードライバーの仕事は客商売です。“
安全・安心で走るばかりでなく、「おもてなし」がなければなりません。特に最近女性客やリピート客が増えています。お客様との会話を楽しむためにはコミュニケーション能力があることも必要となります。自分ばかり話さず、上手に聞き役に徹することも重要な能力です。
こう考えるとタクシー運転手は男女平等参画型よりも、むしろ女性向けの職業かも知れませんね。
男女平等を意識するあなた、能力を発揮し活躍したいあなた、タクシードライバーを考えてはいかがでしょう。
充実した生活を楽しめるかもしれませんよ。